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コリー・エバーソン Corey Everson

コリー・エバーソンは、筋肉だけがボディビルの価値ではないことを教えてくれる。7分ものフリーポーズであるが、見ていて、全く飽きない。とても楽しいフリーポーズである。

名前:コリー・エバーソン Corey Everson
出身地:アメリカ合衆国
実績:1984年〜1989年 ミス・オリンピア 1位(6年連続)
身長:175cm
コンテスト体重:66〜67kg 
※プロフィール情報はウィキペディア参照

目次

今も昔も、ボディビルのメジャーカテゴリーは「男子ボディビル」である。

私自身も、大会を観戦したり、審査結果をウェブで見たりするときは、やはり男子を注目する。

それはなぜかといえば、当然、このカテゴリーの選手たちは、最も筋肉が発達し、厳しいコンディションで大会に出ているから、その大会での最高の体を見ることができるからである。

ボディビルは本来的に体作りを目的にするから、「素晴らしく筋肉が発達した体」を中心価値に置けば、ボディビルの花型は「男子ボディビル」になる。

しかし、「ファッション」「パフォーミング」「エンターテインメント」などの総合的な面白さや魅力に価値を置けば、男子よりも、むしろ女子ボディビルがより魅力があるのかもしれない。

コリー・エバーソンは、筋肉だけがボディビルの価値ではないことを教えてくれる。7分ものフリーポーズであるが、見ていて、全く飽きない。とても楽しいフリーポーズである。

ボディビル=筋肥大ではない

今、私達が知っているボディビルは、実質的に、どれだけ筋肉を肥大させ、デカイ体を作れるか、という単純な目的のスポーツになっている。

すると、なぜボディビルの大会の審査は、見た目で、実際のサイズではないのか腑に落ちない人もいるだろう。

広義のボディビルは「体作り」である。たくましい身体を作って、健康な生活を送ろう。というのが本来の趣旨である。
そして、狭義のボディビルは競技を意味し、ご存知のムキムキの体作りである。

だが、本来のボディビルの大会は、今も行われている「ミスコン」が起源である。
当時の男性版ミスコンでは、容姿、教養、そして、アスレチックに発達した肉体が審査基準だった。

この男性版ミスコンは、初期は「ミスター・アメリカ」として、アメリカ合衆国内でのみ行われていたから、その価値基準もアメリカの理想の男性だった。

しかし、そのミスコンが、人種的にも、地域的にも広がり、かつ多様性を持つと、審査基準がグローバル化し、容姿と教養を排し、肉体にフォーカスした基準になった。

男性版ミスコンが出発点であるから、筋肉発達の評価であっても現在のようなステージ上での審査になっている。

私がボディビルに一種の異質感や嫌悪感を覚えるのは、現在のボディビルが好きな人々、ボディビルダー達に筋肉主義的な態度が見られるからである。

一つの事柄に一途な気持ちは感心できるが「筋肥大に生活の全てを掛ける」のような考えを賞賛するようなコミュニティは私は相容れない。

コリー・エバーソンはデカくない。

ボディビルダーと言うより、フィギアあたりの選手の筋量である。

しかし、彼女の体は単に「デカくない」というだけでその魅力は失わない。むしろ、デカさという価値を越えたパーフェクションに達しているとすら感じる。

筋肉はデカければ格好いいというわけではないし、バリバリに絞れていれば良いというわけではない。特に女子のカテゴリーではそれがより顕著だ。

彼女の筋肉はその骨格に対し、過不足がない。絞りの具合も、女性のふくよかさを失わないギリギリの程度である。

そして、ボディビルダーとしてのプロポーションも筋肉のバランスも申し分ない上に、女性的なフォルムをも備えているのである。

彼女のポージングを見ていると、全くもって筋量には関心が向かないのだ。ただ、彼女の肉体の完璧さに魅了されるのである。

ポージング

大会で、マッチョな体以外で私達を楽しませてくれるのは、ポージングである。
唯一のエンターテインメントの要素であるポージングは、現在はかなり軽視されている。

だから、楽しいはずのポージングが実際は、退屈極まりないのないものと化している。

選手たちは、審査にほとんど影響がないからと、フリーポーズのルーティンは規定ポーズを並べたものか、有名選手の真似のような、何ら独自性も感じられない。

コリー・エバーソンのポージングは、「上手い」という形容だけでは充分ではない。エネギッシュで躍動的、観客と共に自らも楽しもうという気持ちが伝わってくるのだ。

彼女のフリーポーズ中の静的はポーズは、単なるルーティンのメリハリ以上のものである。一つ一つが、充分に練習した後が伺えるのだ。肘の挙がり具合や、肩甲骨の開き具合などにミスがない。ポーズを取る度に決まっている。

ユニークネス

現在のボディビルの嗜好は、単に筋肉を大きくするという事にとらわれがちで、それゆえに、選手たちはみな画一的なポージングになりやすい。

私達はそれぞれに個性がある。見た目も、性格も、好みも、感性も様々である。にも関わらず、皆が、同じようなポーズばかり取るのは、つまらないことであり、またもったいない。

私達が、自己の個性を確立した、唯一無二のボディビルダーを目指すならば、単純な筋肥大と、骨格や筋肉の、僅かな形態の差異によるだけではなく、ポージングによる表現で表さなければいけない。

コリー・エバーソンのフリーポーズで感じられること、ワイルディッシュな若さだ。体の内部から起こる溢れるビートをそのままポージングで表現しているかのようだ。

私にとって、コリー・エバーソンのポージングは印象に残るものになっている。それは、彼女がミス・・オリンピアだからではない。彼女が自身の個性を充分に表現し、その魅力が私を心を掴んだからに他ならないのだ。

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