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筋トレ談義 ちょっと細かい話

スクワットはバランス!?〜初心者に伝えたい新しいやり方〜

バランスとは、重心がブレないことだ。
バランスを取れば自然に、背中も腰も膝も、適切に動くのである。

目次

バーベル・スクワットはトレーニングのメジャーなエクササイズの一つである。

誰もが挑戦するし、バーベル・スクワットを習得すれば、下半身の筋力、筋量は増大する。

だが、効果が大きい反面、習得は容易でない。

自重を負荷とするヒンズー・スクワットと比較すると、バーベルという重量物が肩の上にあり、バランスをとるのが難しくなる。

不正確な動作では、重心が安定しないために筋力を発揮できず、十分な運動効果が得られないこともある。

ウェブ上や、書籍、トレーナーの経験からなど、スクワットについて様々な解説はあるが、いまいち要領を得ない人も多いのではないだろうか。

その理由は、関節ごとに動きを解説しているからではないかと思う。

「背中はこう、腰はこう、膝は前に出ない」このような説明だと、どうしたって、いろいろ考えながら動くから、ぎこちなくなってしまう。

スクワットとの肝とは何か?

スクワットはバランスが取れていればうまくできる、と思う。

「と思う」などと、自信なさげで、拍子抜けかも知れないが、私自身、ごく最近気づいたことなのだ。

バランスが取れているとは、しゃがみ込みから、立ち上がりまで、重心がブレないということだ。バランスを取るを念頭に置けば、自然に、背中も腰も膝も、適切に動くのである。

パワーリフティングをやってみている


私は、トレーニング歴の初期こそ、ボディビルに夢中になり、熱心にトレーニングしていたが、その後はのらりくらりで、ずっと「プラトー」期間のトレーニーである。

それでも、長い期間トレーニングしていると、いろいろな智恵や経験は身につく。

ここ最近は、パワーリフティングのスクワットをやっている。これまでボディビル的な「効かす」スクワットをしてきたが、パワーリフティングのスクワットを始めて見ると、スクワットについて、知らないことが多くあると知った。

パワーリフティングのスクワットは「パワースクワット」と呼ばれる。

大腿四頭筋などの局所に負荷を集中させるのではなく、スクワット動作に関わる筋肉全てに、出来る限り、均等に負荷を配分し、ボトルネックになる部位を作らないようにすることで、より重い重量を持ち上げるフォームである。

筋肉達が力を合わせるのだから、ボディビルスクワットよりも当然に扱う重量は重い。

そして、パワーリフティングは重量を競う競技である。

競技者達は、できるだけ高い筋力を得るために、筋肉を大きくするトレーニングをしたり、筋力のための神経系発達のトレーニングを行うだけでなく、同じ筋力でどうにか記録を伸ばせないかと、力学とバイオメカニクスも活用し、より良いフォームのための研究も怠らない。

私も、まだ大した期間ではないが、あれこれとフォームについて考えてみた。

自分の筋力バランスを考えて「たぶん、もっとハムストリングスを使ったフォームがいいかも知れない」とか「ちょっとO脚気味だから、ワイドスタンスのほうが良いだろう」など試行錯誤した。

今のところ、いずれも的を射ていない。

むしろ、フォームを変えれば、その都度ぎこちないスクワットになり、全然重量を扱えない。「いける!」と思って力を入れると前につんのめったり、逆に後ろに倒れそうになったりする。

あるとき、フォームがうまくいかず、気落ちし、ぼんやりしながら、習慣になったパワーリフティングの動画見ていた。

ふと、あることが気になった。

トップ選手は、300kg近くに加重されたバーベルを担ぎ、にこやかな笑顔を見せながら、スッとしゃがみ込み、スッと立ちあがるのはなぜだろうか。特に、自己新記録を出す時などは、余力を残すようにスクワットをしているように見える。

反対に、記録の出ない選手は、しゃがみ込むときに、不自然に前傾していたり、立ちあがる場面になると、先に腰があがったりする。動きがばらついている。

彼らの違いはなんだろうか。

単に力が違うからか、それとも、純粋にスクワット動作の熟練度の違いか。

きっとそれらの要因もあるだろう。

だが、もっと基本的な何か。

ごく単純なことだ。

バランスだ。

スクワットの動作中に動きがばらつくのは、個々の筋肉の能力の不釣り合いもある。だが、それによって引き起こされる、重心のブレが、スクワット動作をより難しくしている。

どんな軽い重量でも、動作中に、後ろから、指で突っつかれでもしたら、誰だってまともに持ち上げること出来ない。

ならば、限界の重量に挑戦するパワーリフティングの試技においては、ごく僅かなブレでも、影響は甚だ大きい。

バランスは崩れている

私達が単に、バーベルを担いで、もしくは、担がずにスクワット動作を行う際、動作中、つんのめったり、後ろに倒れそうになったりせずに、スムーズにしゃがんで、立ち上がってさえいれば、外見上は、正しくスクワット運動をしている様に見える。

一般的にはこの程度で、スクワットができていると認識されるだろう。

ここで、もう少し注意深く、スクワット動作を観察してみよう。

スクワットをすると、しゃがみ込んでから、立ち上がりまでの間に、僅かに前後に、場合に寄っては左右に、重心が移動しているのを感じるはずである。

その場合は、移動した重心を元の場所に戻すために、立ちあがる方向とは別に力を加えて重心を整える。

かなりスクワットに慣れている人であっても、動作中の僅かな重心ズレは避けがたい。

スクワット運動は、大きくは腰と膝の屈曲と伸展で行う。腰と膝が完璧にシンクロして屈曲、及び伸展動作を行えば、重心はズレない。
しかし、それは非常に難しい。

同時のつもりでも、どちらかが早かったり、遅かったりする。

また、それぞれの筋肉の筋力も違うだろうから、時間差はどうしても生まれる。

だから重心は微細にずれるし、左右前後の僅かにバランスを崩しながら、動作をせざる負えない。スクワットの巧拙において、バランスや重心の具合は重要な要素なのである。

真っ直ぐしゃがんで、真っ直ぐ立ちあがる

良いスクワットは、動作中、重心を変えずに、左右前後のバランスを保ったスクワットである、と言ってもいいだろう。

一言で言えば、真っ直ぐしゃがんで、真っ直ぐ立ちあがるのだ。

スクワットで重い重量を持ち上げるためには、力の方向が正しくなければいけない。

その方向とは、バーベルは重力方向に力を働かせているのだから、その正反対の方向、つまり真上である。

僅かにでも、重心やバランスが崩れ、余計な方向に力が向くから、重い重量を持ちあげられない。

それに加え、真上以外の方向に力が出力されているということは、偏った負荷が、筋肉や関節に掛かっている可能性があり、怪我のリスクもある。

これからスクワットを練習するならば、単に直立した姿勢から、しゃがんで立ち上がる、という意識でやってみよう。

そのときに、前後にバランスが崩れるならば、その段階にきて、はじめて、腰や膝、背なかのそり具合、目線などを調節すれば、自分の体に合った自然なフォームが出来上がるはずだ。

こんなスクワットは修正しよう

前述した、「真っ直ぐしゃがんで、真っ直ぐ立ちあがる」がゴールならば、そうでないものは修正の余地がある。

例えば、しゃがみ込むときや、立ち上がりのときに、つま先、もしくは踵が浮くなどは、動作中に、前後に重心が移動しているから良くない。

他には、立ち上がりのときに、膝より腰の動きが大きいなどはフォームを確認して修正しよう。

私のスクワットのフォームは完璧とは言えない。

だから、毎回のトレーニングで修正箇所は無いか考えるし、また、1回、1回、スクワットが正しくできるように、集中して、真っ直ぐしゃがみ込み、真っ直ぐ立ちあがるようにしている。

それでも、セットの後半になると、どこかの筋肉が疲労したり、集中が途切れたりして、フォームが崩れそうになることがある。

そんな時は、ある意味でチャンスだ。

疲れてきてフォームが崩れるのは悪いことだけではない。

良いフォームでスクワットをしていても、わずかにでも、一部に負荷が集中していたり、筋力が弱い部位存在したりすると、疲れたときにそれらが浮き彫りになる。

疲れることで、改善点をあぶり出すのである。

最後に

私は、スクワットは単純で簡単なものだと思ってきた。

確かに、しゃがんで立ちあがるだけなのだから、単純そのものである。

だが、それは言葉での表現が単純なだけだ。

スクワットは骨格筋や関節の複雑な動きを伴った動作であって、最も効率的なスクワットのフォームは何か、などと考えたとき、一筋縄ではいかないと思い知らされたのである。

難しさを知った今、意外にも結構楽しみながらスクワットができている。
スクワットが上達するためには、細かな理屈や理論は当然重要だし、自分なりに気づいていかなければいけないとも思う。

同時に、今の私のように、難しいと感じながら、同時にそれを楽しむ気持ちも上達のために大切だろう。

「好きこそ物の上手なれ」

陳腐な言葉だが、今の私には全くその通りだ。

 

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