質問:筋トレに適した時間はありますか
答え:いつでも筋トレをしていいです
目次
筋トレを続けていると、何かにつけて、科学的にはどうか、という裏付けを必要とする傾向があります。
そして、科学的な情報を無条件に受け入れ、その科学的な情報に沿わなければ無価値である、というような考えに陥る場合もあります。
私は科学的に正しいこと、または効果的なことは、そのとおりだともいます。
しかし、私達は、その科学的に正しいことを、現実的には実践できることなのかどうかも考えなければいけません。
筋トレに関する疑問の一つに「筋トレに適した時間はいつか」というものがあります。
こういう問題は、どのような科学の答えにしろ、現実的にはどうなのかということをまずは考えるべきなのではないかと思います。
できる時間にやるしかない
社会生活を円満に送るためには、稼ぐために仕事しなければいけませんし、家庭があれば、家族のことを考え、そして、休みの日はかぞくのため、また趣味のために、時間を使うことでしょう。
筋トレをすることは趣味になるかと思います。
この筋トレのために、日々の生活の中からどのくらいの時間を充てることができるのでしょうか。
ジムでトレーニングをすれば、まず、最低で1時間は掛かると思います。
私は30分で終わらす、という人もいるかもしれませんが、トレーニングに必要な時間は、バーベルを上げ下げしている時間だけでなく、ジムへの移動時間、ロッカーでの着替え、家から出て、ジムから帰宅するまで含めなければいけません。
とすると、1時間では実際は足りない。
2時間はやっぱり必要です。
そして、一日の中から、2時間を捻出するのは多くの人にとって容易なことではありません。
筋トレに関する情報をいろいろと見ていると、科学的に朝は交感神経がどうだとか、夜は一日の疲労が云々とあって
「一番トレーニングによろしい時間は、起床後3時間後です。これは起床後1時間以内に朝食を取ることが前提です。」
など、というような結論があったりします。
さて、実際に実行できる人はどのくらいいるでしょうか。
現実には、多くの人のトレーニング時間の選択肢は、仕事終わりや、仕事に行く前、または休日の以外はないのではないでしょうか。
トレーニングに適した時間などというものは所詮は理想論であり、つまるところ、いつトレーニングをするべきか、ではなく、いつトレーニングできるか、という問題になり、現実的には、できるときにやるしかない、という結論に着地します。
人間は環境に慣れる
もし、科学的に、トレーニングをする時間帯によって、効果に大きな差が、本当にあるとするならば、それを考慮して出来る限り時間を調節すべきかもしれません。
しかし、その必要はありません。
人間には環境に「慣れる」というすばらしい能力があります。
「慣れる」というのはいわゆる適応能力です。
寒い所に住めば寒さに慣れますし、逆も同じです。
忙しい日が続けば忙しさに慣れますし、貧乏が続けば貧乏にも慣れます。
ちなみに、筋トレで筋肉がつくのも同じく適応の反応です。
仮に、「朝のトレーニングを始めたけれど、なんだか思うように力でない」と思ってもそれは時間帯が良くないのではなく、ただ慣れていないだけなのです。
一ヶ月も続ければ、「朝が一番いい」と思い始めることでしょう。
24時間営業のジムに行くとわかるのですが、どの時間帯にもそれなりに人がいます。
もちろん、それぞれのスケジュールの中で都合の良い時間帯だから来ているのは言うまでもありません。
ただ、特定の時間の人々だけが、なんだか元気がない、というふうに感じたことがありません。
どの人も思う存分にトレーニングをしています。
トレーニングの時間帯は、体の都合でスケジュールを調整するのではなく、スケジュールに体を合わせていくのです。
最後に
トレーニングをするのに良い時間帯は科学的にはあるのかもしれません。
だけれども、そんな画に書いた餅みたいなものは、実行できるはずもなく、私達は
「できるときにやる」しかないのです。
もし、体の調子が出なさそうな時間でしかトレーニングができなくても、もうこれは、人間の適応する力を信じるほかないのです。